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Channel: 前野[いろもの物理学者]昌弘(@irobutsu) - Twilog
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11月10日のツイート

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今日はあまりtwitterに入ってなかったのだが、解析力学と量子力学の関係についての話が盛り上がっていた(今もかな)ようだ。 解析力学は量子力学を勉強するのに必須ではない、というのが話の発端だった様子。確かに、解析力学を経由せずに量子力学を学ぶことに支障はないとは思う。

posted at 21:06:21

だから「目標は量子力学」という人に「まず解析力学やってからだ」とストップ掛ける必要はない。 しかし解析力学をやることは量子力学の為だけじゃないから解析力学やらんでいい、とういことにはならないだろう(ということもすでに指摘している皆さんがいる通り)。

posted at 21:06:21

あと、解析力学の考え方を知ることは物理の見方を広げることになるので、何をやるにも役には立つだろう、と思う。ここで言っている「解析力学の考え方」ってのはたとえば「一つ一つの運動を(運動方程式で)追いかけるのではなく、さまざまな運動の束を俯瞰するような視点で見る」という手法など。

posted at 21:06:21

運動を力を主役にするのではなくて作用を主役にすることで系の対称性とか、使用する座標系によらない性質とかが見えてくるというあたりは解析力学の醍醐味(最終的にはハミルトン・ヤコビ方程式で様々な運動がいっきに集約して見えるとか)だと思う。

posted at 21:06:22

私自身、解析力学はよくわからん状態で量子力学の勉強に入って、量子力学ある程度わかった後から思えば解析力学ってこういうことやっとったんかと思った(みたいなことは本のまえがきにも書いた)。なので、「解析力学→量子力学の順で勉強しなきゃ」とは思わない。

posted at 21:12:24

と言いつつ、「よくわかる量子力学」では解析力学の話もだいぶ書いている(要らないんじゃない?と言われたこともある)んだけど、それは上に書いたような視点の意味で解析力学は面白いという点と、なんだかんだと量子力学と解析力学には関係はあるので、そっち方面はつなげたい、ということ。

posted at 21:12:25

ちなみに私は学部1年の時にいきって朝永量子力学とディラック量子力学を読んでた(そのときは解析力学知らなかった)んですが、特に朝永の方は解析力学も統計力学も知らない状態から読み始めるとなかなか進まなかったですね(^_^;)。そこ行くとディラックは自分の状態と関係なく難しかった。

posted at 21:20:09

解析力学の大学での授業の問題つーと、どっちかというと上で書いた醍醐味の部分でもあるし量子力学のつながりの点でも大事なところである正準形式のところ、ポアッソン括弧やら正準変換やらハミルトン・ヤコビやらが時間がなくて飛ばされたり駆け足になったりしちゃっているところじゃなのかな。

posted at 21:30:12


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